
| こんにちは!ここハンガリーで観光ガイドを生業としているKIS VOLGYと申します。今回、「ふたつのくに/管理人」氏から、何か意見をぶつけてみろ(?)とオファーされ、調子に乗って「ふたつのくに」へおじゃますることにしました。「ふたつのくに/管理人」氏の激辛文章に比べると、セミ・ドライですが、しばしお付き合いください。 国によってさまざまなおすすめの飲み物がありますが、ハンガリーはワインの国です。日本で知られているのは「トカイ」「ビカベール」くらいですが、他にもたくさん、すばらしいワインがあります。 9月、ブドウの収穫を祝って、全国それぞれのワイン産地では、お祭りが行われます。今年は休みも重なって、わたしは毎週のように地方のワインフェスティバルへ出かけました。 さて、今回「ふたつのくに」へおじゃましたのは、ハンガリーのワインを広めることが目的ではありません。日本人にとってワインは不品・高級などの偏ったイメージがあります。焼酎とワイン、どちらがおしゃれかと問えば、まず間違いなくワインに軍配が揚がるでしょう。それでは、ワインの常識とは何でしょうか? 「赤ワインは室温で」わたしは少し冷えた方が好き。 ワインをベースにしたカクテルもありますが、ハンガリーで一般的なものは「フルッチュ」。これはワインと炭酸水を割ったもので、どちらかというと、居酒屋的、気軽な飲みものです。もちろん、割ってしまえば味は薄まるので、「通」から見れば、邪道かもしれません。まあ、もったいないので高級・高品質ワインでは割りませんが・・・。 どーでもいいじゃない、美味しければ! 日本人のマニュアル好きには、ホント困りものです。なぜ、そんなに堅苦しく考えるのでしょう。白か赤か、甘口か辛口か、軽め重めか、そして予算。これだけでも相当に選択の幅が狭まります。後は迷ったら値段。基本的に、高いワインはそれなりの価値があります。 ヨーロッパでは、必ずしもワインは高級飲料というわけではありません。コーラやコーヒーより安いワインもあるのです。しかし、ハンガリーがワインの国であるのなら、ハンガリー料理にはワインが良いでしょう。たいていどこでも、郷土料理と地酒は相性が良いからです。 わたしは職業柄、ワインや料理の説明もしますが、お客さんから単に「どれがいいですか?」と質問されると困ります。もう少し、好みを伝えてもらわないと、アドバイスなどできません。一番困るのは「何でもいい」「どれでもいい」。 このようなことを言う人ほど、後でトラブルの元になります。それこそ嗜好の問題で、後から「美味しくなかった」なんて文句を言われても困ります。日本のお客さんは他力本願です。自分で決められません。 わたしはガイド、案内係です。決めるのはお財布を握っているお客さんです。食べたことがないのなら、飲んだことがないのなら、新しい味の発見をしてみたくはないのでしょうか?たまには冒険してもいいのではないでしょうか? わたしにとって、ハンガリーで暮らす魅力とは、おいしいワインがあることも重要ですが、ずばり「自由」!昼間から女が一人でワイン(ならまだしも、ビールだとイケていないらしい・・・)を飲んでいると、不信な目で見られる日本での生活は、肩肘張る、堅苦しいものです。 しかし、ステレオタイプ(固定観念)にとらわれない個人主義は、単なる無法状態とも異なります。例えば、高級レストランへ行ってみたとしましょう。 高級レストランへ行く際は、男性はジャケット、女性はワンピースなどが望ましい、などと言われますが、こうでなければダメ、といったドレスコードなど存在しません。Tシャツを着ていると、入店を断られる、なんてことも基本的にはありません。実際には、高級レストランへ行く人で、ジャケットを着用しない人はいないというだけのことです。だって、高級レストランまで行って、楽しむのは食事だけなんて、もったいない!おしゃれしていく過程も楽しむべきです。 レストランは社交の場です。マナーをわきまえていれば、ジャケット&ネクタイにこだわらなくてもいいはずです。重要なことは、他人(この場合、同席した人だけでなく、レストランに来ているすべてのお客)に不快感を与えないこと、迷惑をかけないことです。例えば、女性が着飾っているのに、エスコートである男性がTシャツではお話になりません。わたしだったら、お付き合いやめます。 メニューでもワインでも、分からなければ店のスタッフに聞けばいいのです。もし、あなたが観光客で、その土地自慢の料理について知識が乏しければ、絶対質問するべきです。高級レストランであれば、スタッフは外国語にも堪能です。わたしも困らせるくらい質問することがあります。その時の対応が悪ければ、もう、そのレストランには行かない方がいいでしょう。サービスがなっていないということです。 確かに、種類も多く、値段もピンからキリまで、まったくもって奥が深い・・・。まるで人生そのもの。わたしはハンガリーへ来てからお酒を覚えました。ガブガブ飲む必要はないけれど、ワインを含め、多少のお酒が飲めると、人生楽しいな、なんて思うようになりました。美味しいから、楽しいから飲むのであって、酔っ払えればなんでもOKというのはいけません。作り手に失礼です。 これからも不手にワインと付き合っていきたいと思います。わたしにとっておいしいかどうか、わたしの舌で決める。わたしの人生もわたしが決める・・・。わたしはワインフェスティバルで一人グラスを傾けながら、自力で帰れる程度に飲みながら、こんなことを考えていたのでした。 |
