
*後編*
この文章は
以前、私と友人間で取り交わした
日本国憲法第9条についての対談を
要約、編集したものです。
ちなみに、私と対談をしてくださった方は
現在、ニューヨーク在住の日本人で
私の知古の友人でもあります。
私をY、友人をAというように
簡略化したアルファベットで表記いたしましたのは
ここで我々の個人名を掲げることに
特に大きな意味を見いだすことができなかった為です。
他意はありません。
尚、このページの対談は
今回を含め、今まで都合3回の更新によって
展開された内容です。
ゆえに、初めてこのページをご高覧される方は
内容を的確に把握しやすいよう
最初に前号の方からご高覧下さるよう
お願いいたします。
それでは…
Y.
いいかい?話して…。
A.
も、勿論どうぞ
どうしたんですか?突然。
普段は止めろっ、て言ったって
人一倍しゃべろうとするYさんが。
Y.
いやね 、実際
今までいろいろと話し合ってきて
突然こんな質問したら間抜けかな?
なんて
気後れしちゃって…。
A.
やめてくださいよ〜
変な遠慮は。
心霊体験なんかよりずっと怖いです
そんなのの方が〜。
Y.
A.
(笑…)
Y.
実はさっきから気になってたんだけど
Aちゃんは自分のことを
「我々合衆国の人間は」って呼ぶよね。
A.
(無言で頷く)
Y.
ずばり聞くんだけどAちゃんは
「自分はアメリカ合衆国の人間」と
思ってるんだ、自分のことを。
A.
そおっすよ。
でもそれが何か?
実際、もう永住権持っちゃってるし
わしは日本で生まれたけど
ここ米国で一生をおくるつもりでいます。
もっとも
キューバあたりの大富豪で
絶世の美女未亡人かなんかに
求愛されたら
そんときゃあそれで考えますが …。
Y.
またまた、ずばり聞くけど
どうして?
あ、怒らないでよ
もしかしてこんな質問
野暮だったかな?
A.
大丈夫っすよ。
Y.さんこそ
何に対してそんなに気を遣うのか
わしには解りませんね〜サッパリ
(苦笑い)。
Y.
いやいや、ならいいんだけど。
(つられて安堵の苦笑)
A.
返事を繰り返しますけど
はい、そうですよ。
わしはアメリカ合衆国民です。
内面の自己問答に怯える
Yさんに気を遣って
勝手気ままにしゃべくらせてもらいますが
わしは我が国
アメリカ合衆国を
まちがいなく愛していますし
星条旗にも忠誠を誓います。
好きなんですよ
この国が…。
確かに問題は多い。
はたして
わしらが存命中に解決できるかどうか
それすらわからん難題が
我が国には山積み。
それも解ってるつもりです。
でも、わしはね
Yさん。
何が好きといって、愛せるかと言って
実はこの国が持つ可能性が好きなんですよ。
みんなで創る国。
この国にはそれがある、明確に
そして根っこに…。
日本に可能性を感じないナンテ
そんな横柄なこと
間違っても言いません。
でも、でも!なんですよ。
やはり日本という国にはタブーが多すぎる。
ワケのわかんない、というより
我々が出生する以前に出来ちゃった
不可解な密約が多すぎるんです。
そして
そんなのを見て見ぬ振りをしなくちゃならん
そんな状況が多すぎる。
おっと言い過ぎですか?
でも、わしにとっては
やはり息苦しいんです。
Y.
その息苦しさって
それは天皇制をのことを意味してるわけ?
A.
勿論、それが全てではないにしても
十分に含まれます、要素として。
Y.
でもアメリカ合衆国が詠う
「自由」にしたって
所詮は実現不可能な
はっきり言っちゃえば“きれい事”に
すぎないんじゃあないのかい?
A.
あえて否定はしませんが
が、が、がナンです。
例え、タテマエであっても
実現不可能に見えても
それを真っ正面から詠ってる国って
やっぱ素晴らしいと思うんです。
様々な民族が
お互いの協力の下に
お互いを理解し合い
共存して新しい価値観と
未来を構築する。
わしはヤッパリ信じてるんです
それを…
あるいは「アホかお前」
ナンテ言う人
いるでしょうね。
でも、ですよ
限られた人間の一生で
とにかくオレは拗ねぐれて生きてやる
そんな似非賢人や
ご都合主義のリアリストなんか
うっちゃっときゃあいいんです。
やはり、あつく燃えてたいですよ
アホ呼ばわりされようとね、わしは…。
繰り返し「日本には可能性がない」なんて
わし、間違っても言うつもりありません。
でも、残念ながら
すでにYさん自身が
身をもって知ってられるじゃあないですか
そんな日本の窮屈さ、というか理不尽さを。
Y.
(眉間皺で無言)
A.
くどいくらい繰り返すけど
わしは日本批判なんかしたくないんです。
ただ、さっきも言ったように
わしはアメリカ合衆国が包容する
大いなる可能性を支持します。
沢山の問題、理不尽さは
わしらアメリカ人自身が
手を取り合って協力しあいながら
わしら自身の手で解決してみます。
まあ見ててください。
わしらはやりますから。
そして、さあ挑戦状っす。
わしからYさんへ。
Yさん自身、今住んでられる日本以外の国
つまり今、在住のハンガリーにいて
ご自身のこと、どうお考えなんですか?
わし自身がすでに告白したように
わしはアメリカ合衆国に可能性を見いだし
そのシンボルである星条旗に
忠誠を誓うこともできます、が
Yさんの場合
今、実際に住んでる
ハンガリー共和国に対しては
どうなんですか?
知ってる範囲で
わしはYさんが卑しい品性の
卑劣漢ではないことを信じてるからこそ
こんな横柄な質問するんですが
実際、在外日本人で
都合のいい時だけ日本人になって
それを振りかざし
例えば日本に帰ったりすると
やたらふんぞり返って
おきまりの日本批判をやらかす奴ら
実際いるでしょう?
世界が
コンピューターテクノロジーの発展により
狭くなった
国境は消滅しつつある
ナンテ言ったところで
それでも人間は自分が存在する意義っちゅうか
心のよりどころ
つまりアイデンティティーを欲するんですよね。
その大いなる対象が
神であり国家であるんですが
ご存じのように
この理論はYさんからの受け売りですが
わしはこの考え方を支持します。
そして、わし自身は
すでに答えましたよ
Yさんの質問に対し。
考えあぐねてられる。
じゃあ
わしがチョット言ってあげましょうか
実はYさんは日本が大好きなんですよ。
でも日本を好く自分に懐疑的になっている。
一体、何で日本が好きなのか
好かなくちゃあならんのか
その理由自体を探してたんですよ。
Y.
(半泣きでうつむく)
A.
さあ、怖がらないで言っちゃってください。
元々この対談をわしにふっかけたのも
すなわちその答えを
自分で確認したかったからなんでしょう?
ホントはもう途中から自分自身で気が付いて
いやってほど自覚してるじゃあないですか。
さ、Yさん
いやみじゃあなく
Yさんが嘘偽りのない
熱烈な愛国者であるということなんか
実は途中から
とっくにばれてしまってるんですよ。
問題はその理由ですよね。
つまり日本を心から愛するYさんは
日本の何を愛し
何に命を懸けたいのですか?
憲法9条
でしょ…?
やっぱり。
9条の理念に対して
なんでしょ。
Y.
うん、わかってる。
Aちゃんの言うとおりだよ。
そうだね、はっきり言わなくちゃ。
私の考えでは
やはり憲法9条の理念が
日本国の礎になるべきだと思う。
憲法改正をするのなら
まずは現在の第9条を
第1条に持ってくること。
これが必須。
結果、曖昧にしとけないのが
天皇制ということになるんだけど
これに関しては
日本人全体が
もっと真剣につきつめて
話し合うことだよね。
そう、反天皇主義者も天皇主義者も
両方が膝をつき合わせて
感情的な対立を抜きで
話し合わなくっちゃあ。
例えば
私にとってすごく興味深かったのが
あるhp.上で展開されてた理論。
「皇室の民営化」
という理論。
現実的に押し進めて欲しいと思う…。
でもね、これは
今回、私が主張したかったことの
ど真ん中じゃあない。
この対談において私が
出来るだけ多くの人に訴えたかった本題は
今こそ憲法9条の意義を
改めて考えてみようよ
と、いうこと。
これにつきる。
最近、軽視されつつあるからこそさ
いわゆる平和主義という理念が。
民族のプライドを守る
民族による自治権と統治。
いかにも耳障りが良いんだけど
じゃあ、アフガンで殺された子供達は
数々の紛争で殺戮された罪なき人々は
どうなるんだよ!!!ってこと。
くだらないファッション感覚で
戦争を賛美したり人種差別を肯定する奴らが
跋扈し始める最近の日本で
弱者は死ぬのが定め、なんて
一部の馬鹿共が
未だ、したり顔で騒いでいるけど
しかしさ、二次大戦後
叩きのめされて
真の意味でぼろぼろの弱者だった
日本国家とそこにいた民族日本人
それを守ったのは一体誰だったんだ?
マッカーサーかね?
昭和天皇なのかい?
反天皇主義云々は
とりあえず、おいとくとしても
戦後日本を救ったのは間違いなく
やっぱり第9条なんだよ。
「我々日本人は平和を誓います
二度と戦争はしません」
当時の本当にボロボロだった日本人が
世界に発した
この完璧な反暴力宣言、平和宣言
第9条があったからこそ
アメリカは国内世論の追い風に乗れて
日本に対し経済援助をすることができた。
それだけじゃあない。
憎悪が蔓延する
中国大陸の憎しみを和らげ
かつ大戦後には、あれほど憎悪しあった
古代からの兄弟国、韓国との間に
新しい友情を築いた
9条はその最大功労者であり
最も重要な土台だったんじゃあないか。
そして、そもそも
9条は何故成立したのか?
それを真剣に考えなくちゃあならん時代が
考えていた以上に早く到来してしまった。
当たり前のことだけど
これからの人類は、もうマジで
民族や宗教、政治を越えて共存することを
もっと真剣に考えなきゃあならん
そんな時期に来てると思うんだ。
そんな中で日本には
真の意味でのリーダーシップを
取って欲しいと思うし
やっぱり日本が好きなんだよね、私は。
日本人はそれが出来る
と、実はなんの根拠もなく信じているんだ。
じゃ、何を
どんな理論を掲げれば世界中の
数多くの人たちの共感を喚び得るだろうか?
と、考えると
やはり、憲法9条にたどり着いてしまう。
世界中の人たちに対し
「我々日本人は平和を礎とする民族なんですよ!」
と、声を大にして訴えかけなきゃ。
なるほどね
考えれば考えるほど
憲法9条の理念は
即ち、私が
日本を愛するということの根本にある。
戦時に亡くなられた英霊の方々
罪なくして身を焼かれ殺された方々
あなた方の、尊い命の犠牲によって
我々は憲法9条を頂戴いたしました。
本当にありがとうございます。
そしてこの第9条を礎とする我々日本人は
人間同士が殺し合うなんて愚行を
もう二度と繰り返しません。
我々日本人が
世界中に向かって叫ばなくちゃあ
もういいかげんに!。
罪もない人を殺すのは
もういい加減にやめろ!ってさあ〜
ホント、オレまで泣けてきたよ、マジで…
(泣く…。)
A.
まあまあYさん…
でも、結論がでましたよね。
わしも同感です。
それじゃあ
もうそろそろお開きにしましょ。
飲みに行きましょうよ。
十分疲れたし。
普段使わないわしの生CPU.
すでにオーバーヒート気味です。
少しアルコールで冷やさないと。
Y.
(泣きながら、うなづく)…。
>完結<
ご購読ありがとうございます。
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